朝礼挨拶・スピーチのネタおよび実例集

”赤信号しか見えない”ような悲観論者になるな!

 

ひと昔前には、尊敬する人の名前のトップに常にあがっていたのが、「密林の聖者」と呼ばれたシュバイツァーです。彼は、牧師の息子として生まれたため、最初は哲学と神学の道に進み、30歳から医学の勉強を始めました。8年もかかって医学博士となり、アフリカに渡って医療に尽くしたのです。住民も彼を、現地の言葉で「魔法使い」を意味する「オガンガ」の愛称で呼び、敬愛しました。

 

第一次世界大戦中には、捕虜となって収容所に送られても、再びアフリカに戻る日のために建築技術を学んだり、著作に励んだりしました。オルガン奏者としての腕前も一流で、ヨーロッパに戻って演奏会や講演会を開き、収益金を集めては、アフリカでの医療資金に使い、独力で長年病院経営を続けた功績に対して、ノーベル平和賞を受けました。

 

こんな彼はまさに清貧の最たる人で、まったくぜいたくをすることはありませんでした。彼は自分が英雄のように扱われることにたいして否定的であり、どんなに英雄的に見える行為も、結局のところ自分の弱い心に打ち勝ってきたにすぎないという気持ちがあったのでしょう。

 

出典:1分でまとめる気のきいた朝礼