朝礼挨拶・スピーチのネタおよび実例集

100円の出費さえ自分で決済をした鬼経営者

 

会社を再建する、というのは、言葉で言うほど生やさしいものではありません。人を切ればそれですむわけではなく、会社のあらゆるものを見直す必要があるのです。

 

大山梅雄は、そんな泥沼の苦労をして、ツガミのほか、東洋製鋼、宮入バルブ、池貝鉄工など数々の再建を手掛けて成功させてきました。彼は、傾いた会社を再建していると年中にこやかな顔をしているわけにはいかない、「鬼」くらいじゃすまない、「閻魔大王」の面をかぶらねばならないときもある、と述べています。

 

大山は部下にもかなり厳しく、「怖い経営者」に徹して、自分も部下も、そして会社も鍛えたのです。さらに、「出づるを制す」をモットーに、100円以上の出費はすべて大山が伝票を見て決済し、小さな無駄から厳しく追及しました。

 

また、設備投資ばかりするよりは、合理化で増産すべきだとも主張しています。大山が再建を成功させてきた根幹には、本当の効率とは何かを見つめる目があります。もっとも、この再建の名人も「悪魔」の顔ばかりしていたわけではなく、本来は気さくな人柄で、社員と一緒にディスコへ行って踊って見せるような、ひょうきんな一面もあったようです。

 

出典:1分でまとめる気のきいた朝礼